お世話になった方が90歳を迎えられました。90歳と聞くとなにやら枯れたイメージがありますが、今でもあちらこちらの研究会に出席され、知識欲旺盛、食欲旺盛。
若い頃と変わらぬフットワークの良さです。
先日教えをいただいた有志で「卒寿の会」をひらくことになりました。
みんなで「記念品は何がいいか」と頭を悩ませ、「置物よりは普段に使っていただける物で、季節柄暖かな部屋着や手袋、マフラーといったものもいいよね」と話していました。
ところが、昨年暮れに研究会に出席するために来阪した際に、躓いて転倒されたそうです。幸い骨折などなく打撲で済んだそうですが・・・。
それを聞いて、「そうだ、ステッキにしよう。それもおしゃれステッキに!!」「わしを年寄り扱いするのか!とお叱りを受けそう・・。」「いやいや、転ばぬ先の杖だ!」というわけで、ステッキに決定!!
されど、自分の親もまだステッキを使うほどではなく、祖父母の年代だとご自分で選ばれることも多くて、なかなかステッキ売り場に足を運ぶことはないですよね。
なので、大手百貨店、紳士用品専門店、介護用品店など色々と見て回り、あまりの種類の多さにびっくり。
握り手の部分が、T字やら、曲り一本杖やら。つく先が4つに分かれていたり。折りたたみだったり。材料も木材だったり、カーボンだったり、アルミだったり、樹脂だったり。お値段もピンからキリまであります。
紆余曲折したけど、背筋のしゃんとしたおしゃれな方なので、軽くて品よくおしゃれなのを選ぶことにしました。材料は温か味のある木材で、T字に決定。
さて、どの木材にしようかと思うと、黒檀、紫檀、ウォールナッツ、オリーブ、竹、楓、つげ、オーク、欅、かりん、黒柿、桜etc..ありすぎです。
お店の人に色々見せてもらいアドバイスをいただいて、明るい色にすることに。
かりんの木にしました。木目のある明るい黄金色をしていておしゃれです。
金の装飾のあるリングがアクセントになっています。
不鮮明な画像しかなくて残念ですが、こんな感じです。
いざ購入しようとすると、使われる方のサイズに杖の長さをあわせないと
いけないそうです。
使いやすい最適な長さは、身長(cm)÷2+3cmくらい ということです。
で、失礼ながら会の当日にメジャーで頭のてっぺんから足の先まで計らせていただき、お店でカットしてもらって後日お送りしました。
その後、お手紙をいただいて、ステッキを喜んでもらえたようで少しほっとしています。
「転ばぬ先の杖」って大事ですが、必要に迫られないとなかなか手が出ないものですね。